私たちの生活でとても身近にあるコンタクトレンズ。
みなさんのご家族やご友人でコンタクトレンズを装用している方は多いのではないでしょうか。
インターネットやディスカウントショップ等で気軽に購入することができ、必要な時に、付け外しが簡単にできるコンタクトレンズ。
特に、1dayソフトコンタクトレンズの登場により、メンテナンスの手間から解消され、より根強い人気となっているように感じます。
このように私たちの生活の身近にあるコンタクトレンズですが、「子供にコンタクトレンズを付けさせて良いの?」、「何歳からコンタクトレンズって付けて良いの?」、そんな疑問をお持ちの方も多いはず。
そんな疑問にもお答えしていこうと思います。
まずは、コンタクトレンズとオルソケラトロジーを比較してみましょう。
オルソケラトロジーの特徴
メリット
- 日中は裸眼で生活できるようになる
- 近視進行を抑える効果がある
- 手術が不要
- レンズ装用をやめると角膜の形状を元に戻せる
- 裸眼でスポーツができる
- マリンスポーツに最適
- 親の目の届く時間に装脱するため、親の管理のもとに治療ができる
デメリット
- 強度の近視・乱視には適応限度がある
- 裸眼視力が出るまでの時間に個人差がある
- 慣れるまでレンズ装用時に違和感を覚えることがある
- 暗い場所で光がにじんで見えることがある
- 毎日のケアが必要
- 自由診療のため費用がかかる
- 遠視の矯正は不可
コンタクトレンズの特徴
メリット
- 強度近視・強度乱視でも矯正できる
- 強い度数のレンズでも歪みを感じにくい
- 左右の度数差があっても使用可能(不同視に対応できる)
- 裸眼で過ごしているような感覚を得られる
- 視野の制限がない
- ネットやお店で気軽に購入できる
- 価格が安い
デメリット
- 装用推奨時間があり、長時間の装用には不向き
- レンズの種類や長い装用時間により、角膜が酸素不足に陥ることがある
- ドライアイの状態が悪化することがある
- 花粉症やアレルギーがある場合、症状を増悪させることがある
- メンテナンス不良などが原因で、眼を痛めることがある
- 1dayレンズを除き、ケアに手間がかかる
- コンタクトレンズ装用中は、コンタクトレンズ対応の目薬以外は使用できない
- 装用時間を守らず使用すると、角膜内皮細胞が減少することがある
子供に対するオルソケラトロジー治療のメリット
子供に対するオルソケラトロジー治療の最大のメリットは、①裸眼で生活できること、②近視進行抑制効果があることです。
この双方のメリットを両立している治療法は、オルソケラトロジーのみです。
まさに一石二鳥の治療法ですね!
治療費はそれなりにかかりますが、それを超越する効果があると言えます。
親の目が届く時間のレンズ装用
オルソケラトロジー治療は、就寝時にレンズを装用し、翌朝起床時にレンズを外すことになるので、レンズの付け外しやレンズケアを親の目の届く時間に行えるので安心できます。
子供がうまくレンズを扱えなくても、両親が代わりに付け外しやレンズケアを行うことができれば、治療を進めることができます。
子供がコンタクトレンズを使っても良いか?
コンタクトレンズは、レンズを装用するとすぐに良く見え、まるで裸眼で過ごしているかのような生活を送ることができます。
その手軽さ、便利さはもはや説明いらずだと思います。
とても便利なコンタクトレンズですが、子供が使うとなると不安な点が出てきます。
そもそも「コンタクトレンズ装用に年齢制限があるか?」ですが、特に明確な年齢制限がある訳ではありません。
実は、眼疾患の治療として、例えば先天白内障や重度な角膜疾患の子供に対してコンタクトレンズ装用を行っているケースがあります。
この場合、親が付け外しやレンズケアを行っているケースが多いです。
このような治療としてコンタクトレンズを装用している場合を除き、基本的に小学生頃までは、コンタクトレンズの使用はオススメできません。
なぜなら、清潔かつ安全にコンタクトレンズを使用できるか不安があるからです。
コンタクトレンズは、親の目が届かない時間に装用する
オルソケラトロジー治療は、就寝中にレンズを装用し、翌朝レンズを外す流れでした。
日中、学校へ行ったりスポーツしたりする時は、レンズを外した裸眼の状態です。
親の目が届かない時間は、裸眼の状態なので安心できます。
ところがコンタクトレンズは、視力が必要な時、つまり日中にレンズを装用する必要があるため、親の目が届かない時間にレンズを装用していることになります。
例えば、学校で友達と遊んでいる時にレンズが外れ、適切にレンズケアを行って付けなおしができるかという不安があります。
中学生くらいになると、ある程度は子供に任せることができるかと思いますが、小学生だとまだまだ不安ですよね。
ただ、スポーツ、部活をしていて、どうしても眼鏡をかけられないケースがあると思います。
そのような場合、筆者は迷わずオルソケラトロジー治療をオススメしますが、費用面の問題もあるかと思います。
どうしても、コンタクトレンズを使用したい場合は、子供と一緒に保護者の方がレンズ付け外しの練習、レンズケアの方法を学び、理解しておく必要があります。
装用中にトラブルがない限り、朝レンズを付けて、学校から帰ってきたらレンズを外すので、保護者の方が家にいれば、付け外しの対応は可能です。
小学生の子供がコンタクトレンズを装用する場合、保護者の方との二人三脚が必要と言えるでしょう。