目に沁みにくいオルソレンズ洗浄・保存液

今回のテーマは、「目に沁みにくいオルソレンズ洗浄・保存液」です。

オルソレンズの洗浄・保存には、ポビドンヨードが有効であることは、再三にわたりお伝えしてきました。

バイオフィルムが付着したレンズに対しても、優れた殺菌・洗浄能力を発揮するのがポビドンヨードであり、オルソケラトロジーガイドラインにおいても使用を推奨しています。

オルソレンズのみならず、レンズケースに対しても優れた殺菌・洗浄効果があり、毎日のケアに欠かせない洗浄・保存液です。

ところが、一部の旧製品において、洗浄・保存後に十分な流水によるすすぎを行っても、目に沁みるというトラブルが出ていました。

毎日のケアが必要なオルソレンズですので、レンズを付ける度に目に沁みるようでは、治療を続けることが億劫になってしまう可能性も…。

特に、治療を始めたばかりの小さなお子様だとそのリスクは尚更です。

そこで今回は、2022年新発売となった「目に沁みにくいポビドンヨード洗浄・保存液」をご紹介します。

クリアデューSLは、オフテクス社のオルソケラトロジーレンズ専用の酵素洗浄保存液です。

オルソケラトロジーレンズは微生物や汚れが溜まりやすいと言われていますが、クリアデューSLはポビドンヨード配合により、強力に菌や汚れを取り除きます。

除菌効果については、ウイルス・細菌をなんと99％以上除菌できるようです。

除菌成分ポビドンヨードにより、感染症起因菌に対して高い効果を発揮するため、眼感染症の発症リスクを低減させます。

角膜感染症発症者のうち、約20人に1人がハードレンズユーザーだったという報告もあり、感染症を予防するためには、強力に除菌できる洗浄保存液が欠かせません。

オルソケラトロジー治療をされている方は、本剤による毎晩のケアをオススメします。

クリアデューSL洗浄保存液は、目に沁みにくいので安心です。

製品には、液剤（ボトル）と中和剤（錠剤）が入っています。

ご自身のレンズケースにオルソケラトロジーレンズをセットし、中和剤を１錠入れ、液剤を９分目くらいまで注入します。

蓋をしっかり閉めた後、その状態で４時間以上放置します。

最初は、液の色がオレンジ色ですが、４時間経った頃には無色に変わっています。

これが除菌完了のサインです。

レンズを装着する際は、レンズホルダーにレンズがセットされている状態で、水道水で十分にすすいだ後に装用してください。

オルソケラトロジーレンズは、就寝時に装用するレンズなので、日中の活動時間帯はレンズを外しています。

つまり、日中はレンズを消毒する時間に充てることができるため、普通に生活を送っていると、おのずと４時間以上は消毒することになります。

毎日消毒をすることが重要ですので、レンズケアを毎日の習慣にしてくださいね！

ちなみに、レンズケア完了後、レンズケースの蓋を開けなければ、そのまま1か月間のレンズ保管は可能です。

オルソケラトロジー治療は毎日の装用が前提ですので、1ヶ月間レンズ保管をすることはまずないと思いますが、何らかの理由でレンズの長期保存が必要な場合はご参考までに。

万が一、1ヶ月以上保管する場合は、1ヶ月毎に再度ケアを行う必要があります。

オルソケラトロジー治療をスタートすると、治療効果や安全性の確認の為に、定期的に眼科受診をして頂きます。

受診間隔は、視力の安定性、レンズフィッティングなどの経過により判断されますが、治療が安定してくれば3ヶ月毎程度になることが多いです。

この定期検診ですが、なかなか受診されないという方が一定数いらっしゃいます。

眼科での定期検診では、視力やレンズフィッティングはもちろんのこと、目に傷が入ってないか、感染症はないか、レンズに汚れが蓄積していないか、レンズに傷が入っていないかなど、患者様の安全性に関わる内容も確認しています。

適切にレンズケアを行うことができているかの確認もしていますので、眼科が指定する定期検診には必ず受診して頂くようお願いしています。

今回の記事でご紹介したオフテクス社・クリアデューSLですが、眼科専売品になります。

ネットやドラッグストア等では購入することができませんので、定期検診の際にご購入されることをオススメしています。

ポビドンヨードによるレンズ洗浄・消毒が重要と分かっていても、レンズを付けた時に目に沁みるようでは、満足度の高いオルソケラトロジー治療には繋がりません。

意外と多かったオルソケラトロジー洗浄保存液による目が沁みるというトラブル。

オフテクス社・クリアデューSLが救世主になってくれるのではないでしょうか。

ポビドンヨードによるによる毎日の消毒を行い、安心安全なオルソケラトロジーライフをお送りください！