どんな検査が必要なの?
このページでは、オルソケラトロジー治療を受けてみたいけど、どんな検査をするのか不安な方のために、適応検査の流れを紹介していこうと思います。
施設により、検査内容に若干の違いがあると思いますので、一例として紹介していきます。
視力検査・屈折検査
裸眼視力と矯正視力(レンズを入れた最高視力)を測定します。
屈折検査では、遠視、近視、乱視といった屈折異常の状態を確認します。
オルソケラトロジーの対象は近視、乱視ですので、どれくらいの近視、乱視があるのか、それらが適応範囲であるかを検査します。
また、初診時の裸眼視力は、オルソケラトロジー治療開始後との比較に用いられます。
角膜形状解析検査・角膜曲率半径検査
眼の表面にある角膜の形状やカーブを測定します。
この検査では、主に角膜乱視がどれくらいあるかを確認します。
実際にオルソケラトロジー治療が始まってからは、レンズフィッティング状態のバロメーターとしても用いられます。
角膜内皮細胞検査
眼の表面の角膜にある内皮細胞の数を調べる検査です。
この角膜内皮細胞の数が極端に少ないと、無色透明の角膜が白く混濁してしまう恐れがあります。
オルソケラトロジー治療を始められる方の多くはお子様ですので、十分な細胞数を有していることが多いですが、治療していく過程で大きな変化がないか確認しておく必要があります。
角膜には血管がなく、涙液を介して空気中の酸素を取り込んでいます。
その酸素の取り込みサイクルを遮断しないよう、オルソケラトロジー治療で用いられるレンズは、高酸素透過性をもつ高性能なレンズが使用されています。
安心して治療を受けて頂くことができます。
眼軸長検査
眼軸長とは、眼の長さ(奥行)のことで、眼の表面の角膜から眼の奥の網膜までの長さのことを言います。
この眼軸長は、遠視、近視などの屈折異常を反映します。
小児は、眼の中のピント調節を行う筋肉の力が強く、視力・屈折検査では、ニセモノの近視を検出してしまうケースがあります。
そこで、眼軸長検査を行い、視力・屈折検査のデータと相関性があるかを比較しています。
また、オルソケラトロジー治療開始後の眼軸長データを記録することで、近視進行の程度を数値化することができます。
フィッティング検査
オルソケラトロジーレンズを装用した状態で診察室に入って頂き、レンズのフィッティング状態を医師が確認します。
オルソケラトロジー治療を行う医師は、専門の資格を有していますので、安心して治療を受けて頂くことができます。
フィッティング状態が悪い場合、レンズ交換を行い、再度フィッティングチェックを行います。
レンズ装脱練習
適応検査を経て、オルソケラトロジー治療の適応が認められると、次はレンズ装脱練習です。
オルソケラトロジー治療は、就寝前にレンズを装用し、翌朝、起床時にレンズを外します。
自宅での治療となるため、ご自身かご家族の方にレンズ装脱ができるようになってもらわないと治療を開始することができません。
そのため、装脱練習を十分に行い、自宅でも装脱できることを確認した上で治療開始となります。